コーヒーと運動

事業

肥満を予防するために、運動前にコーヒーを。

コーヒーを飲むことによって、生活習慣病を予防することだ。

「肥満者が増えれば、それを母集団として糖尿病患者も増えます。糖尿病で何がいちばん問題かというと、糖尿病性腎症にかかって透析患者となってしまうことです。透析患者になれば、ごく普通の社会的生活を過ごすことができなくなってしまいますから」

コーヒーおよびカフェインの実験を踏まえて、東京慈恵会医科大学臨床検査医学教授で医学博士の鈴木教授はこう語る。
「コーヒーと運動を併用することは、メタボリック症候群や糖尿病の予防と改善に、相乗的かつ一定の効果があるという結果になりました」

 日本は世界一の長寿国。あまり知られていないが、人工透析を受けている人口当たりの患者数も世界一だ。日本透析医学会の2009年12月の調査によると、慢性透析療法を受けている患者数は29万675人で、毎年1万人近く増えている。約30年前の1980年が3万6379人だから約8倍だ。しかも、糖尿病が悪化して糖尿病性腎症となった人は全体の44・5%と約半数を占める。

「人工透析を受ける方々は制限された生活を送らざるをえませんし、国が負担する透析に関する医療費は年間1兆4000億円ともいわれています。よいことは何もありません」

糖尿病につながる肥満を予防するためには、まず体を動かすことが基本。だが、忙しい日々の中で運動のための時間を捻出することはかなり難しい。

万歩計をつけて「1日○歩は歩く」といった自分なりの運動習慣を身につけることを勧める。
「私は週に何度かウォーキングをします。ただ、これだけでは足りないので、通勤途中にエレベーターやエスカレーターを使わず、階段を歩くように心がけています。身近な方法で持続できるやり方を考えてみてください」

運動すると筋肉の量を維持することは基礎代謝量、すなわちカロリー消費量を減らさないことにつながるのだ。

さらに効果を高めるためには、カフェインが体内に吸収される時間を見越して、運動前にコーヒーを飲むことが望ましい。

「相乗効果を狙うなら、コーヒーを飲んでおよそ1時間後に運動を始めるのがよいでしょう。脂肪をより多く燃焼させたいのならコーヒーはブラックで。ただし、カフェインはぜん息の薬にも用いられる薬品ですので、過剰に摂取すると不整脈や、発作といった副作用が出る恐れもあります。適量を心がけてください」

コーヒーは嗜好品なので、続けざまに何杯も飲むことは避け、ゆったりとくつろぎながら味わったあと、少しずつできる範囲で身体を動かす。

これが、コーヒーを楽しみながら健康も維持するベストな方法だろう。

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